【ヘビメタ入門】ヘビーメタルはバラードから!大御所バンドのバラードを聴いてみる

皆さんの中には音楽ファンの方も多いと思いますが、ヘビーメタルがお好きな方はいらっしゃるでしょうか?最近はBABYMETALをきっかけにヘビーメタルに興味を持たれる方も多いと聞きますが、依然としてネガティブな印象をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。

Metallica at Rock Werchter 2009 ♫♪

そこで今回はメタル初心者の皆さんでも楽しめる、ヘビーメタルのバラードをご紹介したいと思います。

大御所3大メタルバンドのバラード

Before the dawn  ジューダスプリースト (アルバム「殺人機械」1978)

”メタルゴッド”ことロブ・ハルフォードが率いるジューダスプリースト。イギリスを代表する伝説的メタルバンドです。そのジューダスプリーストが1978年にリリースしたアルバム、その名も「殺人機械」に収録されているのが、「Before The Dawn」というバラードです。

この曲、ロブ・ハルフォードが40年前に当時交際していた「元彼」と破局した時に書いたものだそうです。(参照 BLABBERMOUTH.NET

ちなみに日本が世界に誇るBABYMETALは2016年のAPMAアワードのステージでロブ・ハルトフォードと共演し、大きな話題を集めました。(残念ながら下の動画はバラードではありません。)

Wasting Love  アイアンメイデン (アルバム「フィア・オブ・ザ・ダーク」1992)

アイアンメイデンは世界で最も成功しているメタルバンドのひとつです。バンド名「鉄の処女」は、中世ヨーロッパの拷問器具(!)を指しています。「Wasting Love」はアイアンメイデンの9枚目のアルバム「フィア・オブ・ザ・ダーク」に収録されている、ストレートなラブバラードです。

ギターのヤニック・ガーズとこの曲を競作したボーカルのブルース・ディッキンソンは、ジェット機の操縦士免許所持者で自分が操縦するバンド専用のチャーター機で世界ツアーを回った経験もあります。

Nothing else matters メタリカ(アルバム「メタリカ」1991)

最後にご紹介するのは、現在、ヘビーメタルバンドのトップに君臨しているメタリカです。その影響力は絶大で、他のミュージシャンからもジャンルを超えた尊敬を集めています。「Nothing else matters」はボーカル・ギターのジェイムズ・ヘットフィールドが当時の恋人のために書いた曲です。当初ヘットフィールドは個人的な曲として「Nothing else matters」をリーリースする気はありませんでしたが、中心メンバーのラーズ・ウルリッヒが気に入り、日の目を見ることになりました。

歌詞の”so close, no matter how far”(”どんなに離れていても君を近くに感じる”)は、ツアー中で会えない恋人に対する気持ちを歌ったものとされていますが、今やファンの間では、自分たちファンに対する愛が込められた歌詞だと信じられています。

ヘビーメタルファンはバラードをどう思っているのか

ご想像に難くないと思いますが、ヘビーメタルファンにはバラードが苦手という人が少なくありません。ただ、なかには「本当はバラードが好きだけど、人前で言うのがはずかしい」と考えている隠れバラードファンもいます。

コンサートで滅多に演奏されないお気に入りのバラード曲のイントロが流れると、歓喜する心とは裏腹に「まあ、たまにはバラードも良いか」的な素振りで周囲に気を使いつつ、曲の終盤で思わずこぼれ出た感動の涙をそっと拭う、それこそが、典型的なバラード好きなメタルファンの生態と言えるでしょう。

他方、「バラードだけは勘弁」というアンチ・バラード派のヘビーメタルファンは間違いなく存在します。愛するバンドのやることにケチをつけるのは大人げないと思いつつも、実際にバラードが演奏されると、幽体離脱的な技を駆使して、苦痛な時間をやり過ごそうとします。

ヘビーメタルのコンサートでは、バラードのイントロが流れた時に生じる一瞬の気まずい雰囲気がありますが、その背後には隠れバラードファンとアンチバラード派の微妙な駆け引きがあるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。これまでヘビーメタルを敬遠してきた皆さんには、まずはバラードから聴いてみることをお勧めします。その後で、今日ご紹介した大御所メタルバンドの代表曲を聴いてみましょう。そのギャップ、すっきり・爽快感こそが、ヘビーメタルの醍醐味だと思います。