dynabook R632は東芝が2012年の夏に発売したウルトラブックです。軽量・薄型でフル充電すれば8時間程度の連続使用も可能な頼もしいモバイルPCでしたが、購入後4年が経過すると次第にバッテリーの劣化が進み、最近は電源に常時接続してもっぱら自宅内で使っていました。
ところが、最近になってPCを外に持ち出す必要性が生じたため、再びウルトラブックとしての機動性をよみがえらせようと、バッテリーの交換に踏み切ることにしました。
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メーカー修理によるバッテリー交換にかかる費用について
dynabook R632のバッテリーは内蔵型の薄型バッテリーです。ねじ止めされた本体ケースを開かないとバッテリーを交換できないため、メーカーに修理を依頼する必要があります。(下の動画では3番目に出てくるタイプになります。)
その場合の費用ですが、東芝PCサポートサービスに電話で確認したところ、検査費用プラス工賃12,960円とバッテリー本体価格16,000円の合計で、28,960円。送料は無料ということでした。(指定配送業者による引き取り発送)
修理に必要な時間ですが、バッテリー以外に問題がなければ、7~10日間程度で修理完了、返送となるそうです。また、検査でバッテリー以外に問題が見つかった場合は、修理費用を見積もった上でユーザーの希望を確認するそうです。
その際、修理が必要とされた箇所や状態などよっては、バッテリーのみの交換が可能な場合もあるそうです。バッテリー交換も含め修理を取りやめる場合は、検査料として4,320円を支払う必要があるそうです。
(金額は参考価格です。詳細は東芝PCサポートデスクで確認をお願いします。)
準備するもの
今回私はバッテリーを自分で交換することにしました。あらためて言うまでもありませんが、東芝はdynabook R632のバッテリーを、ユーザーが交換することはできないとしています。これから紹介する手順に従って修理を試みた場合に生じたいかなる不具合についても、当ブログでは責任は負いかねます。ご自身で修理される場合は、あくまでも自己責任で行ってください。
交換用バッテリー、精密ドライバー(プラス)、特殊ねじ用ドライバー
作業手順
1.本体のねじを精密ドライバーで外す。ネジは2本だけ長さが違うものがあるので注意。
2.本体の中心部分にある特殊ねじを特殊ねじ用のドライバーではずす。
3.カバーをはずす。ヘッドフォン/マイクジャックにケースがかぶさっているので注意する。
4.バッテリーが止められてるネジを精密ドライバーではずす。
5.電源ケーブルを本体基板上のケーブルソケットから外し、古いバッテリーを取り除く。
6.新しいバッテリーを静電気防止用の袋から取り出し、所定の場所にセットする。
7.電源ケーブルを基板上のソケットに根元までしっかり差し込む。
8.新しいバッテリーをねじ止めする。
9.本体カバーを元に戻し、ねじ止めする。
10.本体中心部にある特殊ねじを特殊ねじ専用ドライバーを使ってねじ止めする。
(所要時間30分程度)
作業上の注意点
もっとも慎重に作業しないといけないのは、バッテリーのコネクターを基盤のソケットから外す時と、差し込む時です。特に差し込む時は力を加えると、PCが動いてしまうのでPCを固定するための冶具を置くか、誰かに押さえてもらうようにすると良いかもしれません。コネクターはピンセットなどを利用して根元までしっかり差し込みましょう。
私はこうした作業に慣れていないので結構苦労しました。コネクターはピンセットなどでソケットに差し込むのですが、タッチする場所に気を付けないと基盤やほかの部品を傷つけてしまいそうです。手先の器用さが求められる作業なので、私のようにこうした作業に慣れていない場合は、ためらうことなく修理に出すべきだと思います。
作業後の感想
バッテリーを交換してから4日たちますが今のところ問題ないようです。フル充電後の起動時間は節電モードで約6時間程度となっています。再びウルトラブックを外に持ち出せるようになって満足です。
交換後1年のアップデート
バッテリー交換作業から1年と2か月が経過しました。バッテリー稼働時間は、画面の明るさを50パーセント以下、ウィンドウズ10の設定で「電源モード」を「より良いバッテリー」にした状態で、約4時間程度だと思います。
購入当初に比べて稼働時間は半減したものの、ウィンドウズのアップデートなど使用環境の変化を考えれば致し方ないと思っていますし、交換作業自体は行って良かったと思っています。
なお、先日キーボードの交換とメモリー増設も行いました。最後のPCとして、あと4,5年は、使いたいと思っています。