英文ビジネスメール・サバイバル「英文メールだけで信頼関係を築くためにやるべきこと」

海外のビジネスパートナーとメールだけでやりとりすることは珍しいことではありません。言葉も習慣も違う、まだ顔を見たこともない相手と、できるだけ早く信頼関係を築くためにはどんなことに注意すべきでしょうか?

Imagen - e-mail Marketing

信頼を築くための注意点

返事はできるだけ早く返信する。

相手に好印象を与えるもっとも簡単な方法は、相手のメールに素早く返信することです。相手の要件に直ちに対応できない場合は、それを相手に伝えます。相手を安心させ、自分に対する信頼を高めることができれば、その後はスムーズにやりとりすることができます。

「何度もメールするより、相手の要件に一度で対応するほうが親切では」という意見があるかもしれませんが、相手の要件次第では直ちに対応できるとは限りません。ケースバイケースで対応するよりも、まずはメールを受け取ったことを相手に伝えてあげるほうがスマートです。

要件はわかりやすく

万国共通の鉄則ですが、要件をできるだけシンプルな表現でまとめます。例えば、伝えたい内容、あるいは質問が複数ある場合は、本文中でリスト化しましょう。相手もあなたの要件を把握しやすくなりますし、見落としによる対応もれを防ぐことができます。

なお、情報量が膨大になる場合、あるいは機密情報や個人情報が含まれている場合を除き、別途リストを作成し添付するのはお勧めしません。相手の見落としや、対応時間の増加を招く恐れがあるからです。

また、たとえ相手に良い印象を与えるためであっても、最初のうちは要件に直接関係ない文章は控えましょう。(あなたが、英作文能力とビジネスセンスに絶大な自信がある場合は別ですが・・・)

英語表現と言葉の選び方

よく知らない英単語や英熟語を駆使するのは止めて、できるだけシンプルな表現で要件を伝えましょう。

ビジネスメールのやりとりで、あなたが、あなたの英語力で評価されることはまずないと思ってください。相手にとっての関心事は、ビジネスパーソンとしてのあなたの能力です。その意味でも、そっけないほどシンプルなスタイルで要件を伝えたほうが、相手の評価と信頼を得られます。

相手に依頼するときの注意点

英文ビジネス・メールで相手に何かを依頼する時は、必ず、期限を明確にしましょう。日本人の感覚で「この程度の事ならすぐに返事がもらえるだろう」などと考えてはいけません。

相手があなたのメールに目を通す時に必ず注意を向けるのは「自分が対応すべきかものが何かあるか?」もしあるとすれば「いつまでに終わらせる必要があるか?」という仕事上の納期です。それが書かれていない場合は、仕事上の優先順位は低下します。

依頼内容によっては、日本人の感覚として「こっちがお願いする立場なんだから期限を設定するのは失礼では」とお考えになる方もいらっしゃるかもしれませんが、その心配は無用です。逆にそれが書かれていないと、ビジネスパーソンとしてのあなたの評価やあなたに対する信頼が低下する場合もあります。

タイトル(Subject)は短く、明確に

海外ではメールのタイトル(Subject)の重要性が、日本人が考えているよりもずっと高いと言えます。なぜなら、タイトルを見てメールを開くか開かないかを決めているビジネスパーソンが少なくないからです。(中にはメールのタイトル部分だけを使ってメールをやり取りする人もいるほどです。)

メールのタイトルを決める時には簡潔にあなたの要件が伝わるように工夫しましょう。(このスキルによって仕事が出来る人がわかると言っていたアメリカ人がいました。)

本文中でのスペルミスはそれほど気にされませんが(もちろんスペルミスは無いに越したことはありません。スペルチェッカーを活用しましょう)、タイトルでスペルミスをすると、最悪の場合、本文を読んでもらえない場合もあります。

最低限のマナーを守ろう

まだ信頼関係もできていないうちに、あまりにもカジュアルな表現(馴れ馴れしい表現)を使うことは止めましょう。わかりやすいのは、相手の名前の呼び方です。

Dear Mr.X, Hello Mr.X. Dear Dr. Xnといったように敬称をつけるのを忘れないように。ファーストネームで呼びかけるのは、相手から提案があるか、相手があなたをファーストネームで呼ぶようになるまで待ちましょう。

また、本文中の丁寧表現についても、最低限のマナーを忘れずに。特に依頼文の際にはCanの代わりにcouldやWouldを使うなど基本的なマナーはしっかり押さえましょう。

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まとめ

さて、いかがでしたでしょうか。相手に好印象を持ってもらうためには最初が肝心です。お互いにメールしかコミュニケーションの手段が無い環境では、ちょっとしたことで相手に誤解を生むこともあります。そうしたリスクを少しでも減らすためにも、できるだけ早く相手に好印象を持ってもらえるように努めてください。

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