【大学生の留学】ベストタイミングはいつか?

大学生にとって、留学のベストタイミングはいつでしょうか?大学で留学コーディネーターとして数多くの学生をサポートしてきた経験を踏まえ、留学の計画を立てる際の重要なポイントについてまとめてみます。
campus life - tilt shift

はじめに

このブログをご覧いただいている皆さんの中には、社会人の方も学生の方もいらっしゃると思いますが、今回は大学生の皆さんを念頭に記事を書かせていただこうと思います。

また、一口に留学といっても個人の事情によって様々なケースが考えられ、単純に一般化するのは難しいと思っています。そこで今回は、私が大学の留学コーディネーターとして対応した学生の皆さんに最も多く見られた共通点、すなわち4年間の大学在学中に留学を希望される皆さんを対象に、留学のベストタイミングについて私の考えを述べさせて頂くことにします。

卒業後の具体的な希望・目標は?

留学というのは将来の目的を達成するための手段であって目的ではありません。したがって何よりも重要なことは、留学という手段を活用してご自身が達成したい目標、留学の目的を見定めることです。それらが明確であるなら、留学のべストタイミングがおのずと明らかになっていくはずです。

例えば将来教員を目指すのであれば、教員免許取得のための教育実習期間と重なる大学3、4年次に1年以上長期で留学するのは難しくなります。もし語学習得を目的として短期留学するのであれば、1、2年次の夏休みや春休み期間を利用するのが理想でしょう。

卒業後の具体的な希望・目標が未設定の場合

もし卒業後の希望や目標が未だ決まっていないのであれば、できるだけ早くそれを見定める必要があると思います。仮にそれが難しいようであれば、私は大学在学中の留学にこだわる必要はないと思っています。

将来に対する希望や目標が明確になり、留学の目的がしっかりと見定められた時点で、それに適った専門性の高い知識を習得するために大学院へ留学するのも良い選択です。その資格を得るためにも、まずは目の前にある大学の授業に集中し、良い成績を修めることに専念しなくてはなりません。

卒業後の目標はまだ具体的でないけれど、どうしても留学したい、あるいは大学院留学を含め更なる経済的負担には耐えられないという皆さんもいらっしゃると思います。

ただ、このブログでは将来の具体的な希望、目標もないまま留学することをお勧めしません。理由は時間とお金を無駄にしてしまうリスクが高いからです。

私が半年以上の語学留学を勧めない理由
「あなたの留学の目的は?」留学コーディネータとして大学に勤務していたころ、相談にやって来る学生の皆さんには最初にこう尋ねていました。留学先と...

もし短期で語学留学を希望されるのであれば、4年間での卒業や就職活動に対する悪影響を避けることを最優先し、できるだけ早く、具体的には2年次までに実行することを強くお勧めします。語学学習に対するモチベーションを高める機会を大学生活の前半に得ることは、短期語学留学の効果を高めることにもつながるはずです。

Campus Life - OSU

人生を大きく変えるチャンスを逃さないために

ここで大学生の皆さんにとっての留学のベストタイミングについてまとめてみましょう。

  • 卒業後の具体的な希望、目標がある場合は、それを実現するためのベストタイミングが自ずと明らかになる。(例・教員希望者は教員免許をとるために2年次までがベスト)
  • 卒業の具体的な希望、目標が未だ明確でない場合は、無理に大学在学中に留学する必要はない。目標がはっきりしてから大学院に留学することも検討すべき。
  • どうしても大学在学中の語学留学を希望するのであれば、2年次までに行くのがベスト。

最後に、留学のベストタイミングを探るうえで、私が最も重要だと思うことをお伝えしたいと思います。それは「とにかく早く計画すること」です。

大学に入学したら遅くとも1年次の前半までに、目標を決め、具体的な計画を立てましょう。受験勉強も終わり、大学生活でようやく手に入れた自由を満喫したいという気持ちも理解できますが、どうかこのタイミングを逃さないで頂けたらと思います。

ただ、仮にそのタイミングを逃してしまったとしても留学の夢が消え失せてしまうわけではありませんし、絶望する必要は全くありません。(大学院留学の可能性も残されていますし、休学して留学する、あるいは卒業後、社会人になってから留学するチャンスも残されています。)

ただ、4年間の大学在学期間中の留学を希望するのであれば、1年次の最初の半年間で計画を立てる必要があることをご理解いただけたらと思います。

まとめ

「何かを始めるのに遅すぎることはない」という言葉があります。私が最も大切にしている言葉のひとつです。

ただ大学4年間という貴重な期間に限って言えば、この言葉はあてはまらないケースがあるのは確かだと思います。大学で勤務していた頃に一番残念だったのは、せっかく留学にチャレンジできる条件に恵まれていたにも関わらず、貴重なタイミングを逃してしまった学生の落胆した表情を見た時でした。

大学に入学してから前期が終わる8月までにどこまで具体的な目標とそれに基づく計画が立てられるかによって、あなたの留学、さらに言えばあなたの人生全体が大きく変わるはずです。

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