イチローが所属するマイアミ・マーリンズに身売り話が持ち上がっています。イチローも新しいオーナーが気になるところだと思いますが、ニューヨークタイムズ紙の報道によると、マイアミ・マーリンズの交渉相手は、何とドナルド・トランプ大統領の娘婿の実家・クシュナー家が経営する不動産開発企業ということです。
このクシュナー家、何かとお騒がせなところはトランプ家に引けを取りません。
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マーリンズ売却先と噂される企業とトランプ大統領の関係
ドナルド・トランプ大統領の娘イヴァンカ・トランプの夫で、大統領上級顧問のジャレッド・クシュナーの父親チャールズ・クシュナーは、不動産開発企業クシュナーズ・カンパニーの創業者で、次男のジョッシュ・クシュナーが委託した投資会社を通してマイアミ・マーリンズと交渉を行っているようです。
メジャーリーグ側はコメントを発表し、球団買収の交渉を行う際の義務となってるコミッショナー事務局への報告を未だ受けていないとして、報道を否定しています。
MLB says it hasn’t met with anyone related to a Charles Kushner Marlins bid pic.twitter.com/Gp4vTg4M9U
— Darren Rovell (@darrenrovell) 2017年2月9日
マーリンズ新オーナーと噂されるクシュナー家の過去
仮に報道の通り、クシュナー家がマイアミ・マーリンズのオーナーになれば、マイアミ・マーリンズと1年契約を結んでいるイチローのサラリーをドナルド・トランプ大統領の親戚が支払う事になるわけです。
昨シーズンはMLB通算3000本安打を達成し、観客動員や関連グッズ販売でマイアミ・マーリンズの球団経営に貢献したイチローですが、新シーズンでは、新しいオーナーのクシュナー家に対して、あらためて選手としての価値を証明しなければならないかもしれません。
実はこのクシュナー家、「アメリカ合衆国大統領の親戚」の座を手にするまでには、普通でない過去があったのです。
天国から地獄へ堕ちた創業者
一代で全米でも有数の不動産開発企業を築き上げ、慈善活動家、あるいは民主党の大口献金者としても知られたチャールズ・クシュナーですが、全盛期を迎えたところでとんでもないスキャンダルを引き起こします。脱税、証人買収、選挙資金の違法献金など実に合計18もの罪で、今から13年前の2004年に訴追されたのです。
しかも、チャールズ・クシュナーが犯した罪はそれらに留まりませんでした。
検察の捜査に協力的な姿勢を示した義理の弟、つまり自分の妹の夫がじゃまになったチャールズ・クシュナーは、義理の弟の信頼を失墜させるための”ワナ”を仕掛けます。
義理の弟をモーテルの一室におびき出し、売春婦と関係を持たせます。そして、その様子を隠し撮りしたビデオ・テープをあろうことか義理の弟の妻、つまり自分の妹に送ったのです。
こうした自らの常軌を逸した行動で、ゼロから築き上げたニューヨークの名士としての地位を完全に失ったチャールズ・クシュナーは、裁判で2年間の実刑判決を受け、アラバマ州の連邦刑務所に1年と2か月間服役します。
ところで、クリス・クリスティという政治家をご存知でしょうか?
ドナルド・トランプと共に大統領選に出馬し、共和党指名候補者争いで敗北した後は共和党主流派として一早くトランプ支持を表明し、トランプを勝利に導いたとも言われる現ニュージャージー州知事です。
クリス・クリスティーは、副大統領候補としてホワイトハウス政権移行チーム入りが噂されていました。それに反対したのが、ジャレッド・クーシュナーだったと言われています。(本人は後に否定。)
実は、父チャールズ・クシュナーを訴追した検察官が、誰であろう当時検察官だったクリス・クリスティーだったのです。
地獄から天国へ~クシュナー家を救ったジャレッド
さて、堕ちた創業者チャールズ・クシュナーから企業経営を引き継いだ長男ジャレッド・クシュナーですが、父親顔負けのビジネス・センスを発揮します。大型契約を次々にまとめ父親が築いた企業をさらに発展させたのです。
同業者として、ジャレッド・クシュナーのビジネス手腕にほれ込んだドナルド・トランプは、溺愛していた娘イヴァンカの結婚を認めただけでなく、彼をトランプ・オーガナイゼーションの重役に迎え入れたのです。
その後ジャレッド・クーシュナーは、義理の父親であるドナルド・トランプの大統領選挙でも陣営の中心的な役割を果たし、トランプ政権誕生後には大統領上級顧問としてホワイトハウス入りを果たします。大統領の親族がスタッフとしてホワイトハウスに勤務することは極めて異例と言われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。何から何まで常識を覆すドナルド・トランプですが、親戚のクシュナー家の皆さんも負けてはいません。
もし、クシュナー家がマイアミ・マーリンズのオーナーになったとしたら、イチローの活躍が日米関係に微妙に影響するかもしれませんね。とにかく今シーズンのイチロー選手の活躍に期待しましょう。