日本で最も多くの人々が学ぶ外国語は英語ですが、海外、とりわけ英語圏の人たちが学びたい言語は何でしょうか?世界的に需要が高い7つの言語をご紹介します。
スペイン語
世界のスペイン語人口は3億5000万人で、年々拡大しています。英語とスペイ語を使いこなせれば、仕事の選択肢は広がることでしょう。
ただし、スペイン語と英語のバイリンガルの希少価値は高くありません。英語圏の人々にとってスペイン語をマスターするのは比較的容易なため、アメリカの大学で外国語を学ぶ学生の50%以上がスペイン語を学んでいます。(2013年の履修実績)
フランス語
フランス語人口は世界で2億人です。スペイン語と同様、フランス語は英語圏の人々にとって習得しやすい言語とされています。フランス語が話せればヨーロッパとアフリカでのコミュニュケーションが容易になります。特にアフリカはアジアに替わる労働市場として注目されています。アメリカの大学で外国語を学ぶ学生の12%がフランス語を学んでいます。
なおワシントンポスト紙によると、英語とフランス語のバイリンガルは、外国語が話せない人より生涯で獲得する賃金が7万7000ドルも多いとされています。
ドイツ語
ドイツ語人口は、世界で8900万人から1億1000万人とされています。人口の割にドイツ語と英語のバイリンガルに対する需要が高いのは、やはりドイツの高い経済力が影響しています。ドイツ語を勉強している英語圏出身者の人口は、スペイン語、フランス語の次に多いとされています。
ドイツ語と英語のバイリンガルは、生涯賃金が外国語が話せない労働者より12万8000ドルほど多くなると試算されています。
中国語
中国語人口は、9億9500万人で世界の総人口の約14.4%に達します。世界第二位の経済大国となった中国の言語を学びたいという人々は、英語圏でも増加しています。2013年にアメリカで中国語を教えた大学の数は、1990年に比較し約110%増加しています。
英語圏の人々にとって中国語を学ぶ際の最大のネックとなっているのがその難易度です。フェイス・ブックの創業者マーク・ザッカーバーグのように中国語をマスターしてるビジネス・エリートはまだ少数と言われています。
需要のわりに話せる人が少ないという、中国語と英語のバイリンガルにとって、まさに理想的な状況と言えるでしょう。
アラビア語
需要の高まりと共に注目が集まっている言語がアラビア語です。中東とアフリカで使われていて、人口規模は世界第5位です。
全米の大学でアラビア語を勉強している学生の数は全体の1%に満たないと言われています。中東諸国との外交が活発化するなか、政府機関やNPOを筆頭にアラビア語と英語のバイリンガルに対する需要が高まっており勉強する学生も増えてきているようです。
問題は学習の難易度が高いことで、アメリカ国務省の語学研修機関では、アラビア語を中国語と同じ難易度”高”に設定しています。
ポルトガル語
世界で2億1500万人が使用している言語です。ポルトガル語は、主にブラジルとポルトガルで使用されていますが、英語圏の人々にとって学びやすい言語とされています。
ブラジルは南米のビジネス・センターの役割を果たしていますが、政府機関では英語が通じないことが珍しくないとされており、ポルトガル語・英語のバイリンガルの需要は高いと言えます。
ロシア語
世界で1億1500万人が使用している言語です。ロシア語と英語のバイリンガルの需要が高い理由ですが、ポルトガル語と同様、ロシアの経済界、政府機関に英語が話せる人が比較的少ない事が影響しているようです。
なお難易度ですが、英語圏の人々にとってロシア語はかなり異なった言語であると認識されており、難易度も中位に設定されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回ご紹介した言語ですが、英語圏の人々を基準に選定したものですが、バイリンガルの需要を知る上では十分参考になると思います。
習得するのが難しくて、需要が高い言語という点で言えば、やはり中国語がねらい目かもしれません。英語圏の人々にとって難易度が高い漢字も、日本人なら学習しやすいというメリットもあります。
なお日本語の人気ですが、経済はかつての勢いを失ったものの、サブカルチャーの根強い人気に支えられ、安定した需要があるようです。
(参照:The Washington Post)