『ラ・ラ・ランド』 ライアン・ゴズリング 「ファンならとっくに知っている『驚くべき』逆転人生」

若手の演技派俳優として着実にキャリアを積み上げてきたライアン・ゴズリング。2016年度のメジャーな映画賞を総なめする勢いのミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』に主演した後は、2017年11月に公開予定のSF映画『ブレード・ランナー2049』に主演するなど、今やハリウッドを代表する俳優の一人です。

病気に苦しんだ少年時代

ライアン・ゴズリングは、1980年にカナダのオンタリオ州ロンドンで、製紙会社に勤務するセールスマンの父トーマスと、高校教員の資格を持つ会社秘書の母ドナの次男として生まれました。

少年時代のニックネームは『トラブル』。小学校1年生のゴズリング少年は、図書館で借りた映画『ランボー』に夢中になります。すっかりランボーになりきったゴズリング少年は学校にナイフを持ち込んだあげく、あろうことかそれを他の生徒に投げつけるという一歩間違えば小学生にしてゲーム・オーバーとなっていた事件を起こし、人生初の停学処分を受けます。

その後もゴズリング少年のトラブルは続きます。『注意欠陥・多動性障害』という心の病を発症したゴズリング少年は、やがて授業についていけなくなります。息子の人生を案じた母親のドナは仕事をやめ、1年間に渡り自宅でゴズリング少年に勉強を教えたのです。後にゴズリングは、この期間のおかげで自主性を身に着けることができたと語っています。

またドナは、内向的で友達をつくろうとしない息子の性格を変えようと、歌やダンスのレッスンを受けさせたり、地元のバレー団に入団させました。こうして『ラ・ラ・ランド』に続く彼の大逆転人生が始まったのです。

姉のマンディも弟のゴズリング少年と一緒にステージに立っていました。当時11歳だったゴスリング少年が、姉とステージに立った様子を収めた貴重な映像が残っています。(撮影者本人がYoutubeに投稿しています。)

この映像を見ると、『ラ・ラ・ランド』でゴズリングが披露したミュージカル俳優としての才能は11歳の時点ですでに開花していたこと、そして彼のその才能こそが、後に数万人単位の応募者が集まるオーデションを突破できた理由だということが良く分かります。

デビューは12歳

ゴズリング少年は12歳の時に子役スターの登竜門『ミッキーマウス・クラブ』のオーデションに見事合格。ディズニーと2年契約を結んだゴズリング少年は、母親のドナと一緒にフロリダ州オーランドに引っ越します。

現在も放送されている長寿番組『ミッキーマウス・クラブ』ですが、ゴズリングが出演した『伝説的シーズン』には後に大スターとなるジャスティン・ティンバーレイクブリトニー・スピアーズ、そしてクリスティーナ・アギレラが出演していたのです。(奇跡の競演シーンが見たい方はYoutubeで探してみてください。)

こちらの動画では、トークショウに出演したジャスティン・ティンバーレイクがゴズリングとの思い出(二人でゴルフ・カートを盗んだことなど)を語っています。二人はフロリダの撮影スタジオにある寮で6か月ほど一緒に生活していました。

『ミッキーマウス・クラブ』終了後、いったんカナダに戻ったゴズリングは地元のテレビ番組などで芸能活動を継続した後、17歳でロサンゼルスに移り住みます。インディペンデント作品などに出演した後、デンゼル・ワシントン主演の『タイタンズを忘れない』で脚光を浴び、その後は順調にキャリアを積み重ねていったのです。

プロのミュージシャンとしての活動

ゴズリングは2007年にデッド・マンズ・ボーンス(Dead Man’s Bones)というロック・バンドを結成し、「ベイビー・グース(Baby Goose)」というステージ・ネームで現在も音楽活動をしています。2009年には同名のアルバムもリリースしました。

このアルバムの製作には、レッド・ホット・チリペッパースのベーシスト・フリーが中心となって設立したNPO・シルバーレイク音楽学校が参加しています。その時のドキュメンタリー・タッチのミュージック・ビデオがこちらです。

なお、彼らの音楽に対する評価ですが、雑誌「エンターテイメント・ウィークリー」は『むかつく、ゴシック調の貴重品のような』音楽などと酷評しました。(音楽ファンの間では評価する声もあるようです。)

年上の奥様は「90年代のセックス・シンボル」

2011年から一緒に生活しているパートナーは、90年代のセックス・シンボルで『ゴースト・ライダー』のヒロイン役などでも知られる女優でモデルのエバ・メンデスです。

ゴスリングより6歳年上の1974年生まれで、二人の間には子供が二人います。(ゴズリングは、これまた年上のサンドラ・ブロックと交際していたこともあります。)

エバ・メンデスは自分のファッション・ブランドを立ち上げ、なかなか成功しているようで実業家としての評価も高まっているようです。今では、最も影響力のあるヒスパニック系セレブ(彼女自身はキューバ系移民)の一人と言われています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?熱狂的なファンの皆さんはすでにご存じの情報ばかりだったかもしれませんが、ライアン・ゴズリングという俳優は、意外に苦労人なのです。彼の優れた演技力は、自分の内面をとことん追求した結果なのかもしれません。

『ブレード・ランナー』のオールド・ファンの皆さんの中には「ミュージカル俳優がブレード・ランナー?!」「頼むから名作をぶち壊さないでくれ」などと心配されている方もいらっしゃると思いますが、ライアン・ゴズリングについては何の心配も要らないと思います。

ちなみに俳優になることを決意したきっかけとなった映画は、少年時代に見た『ディック・トレイシー』だったようです。彼なら、たとえ『ディック・トレイシー』のような映画からでも『ブレード・ランナー』に不可欠なハード・ボイルドのエッセンスを感じ取ってくれたに違いありません。(なお小柄な印象がありますが、身長は184センチです。)

(参照:Biography – IMDb,  – Film Actor – Biography.com)

『ラ・ラ・ランド』ロケ地めぐりガイド(Google Mapリンク付き)
『ラ・ラ・ランド』、皆さんはもうご覧になりましたか?『ラ・ラ・ランド』をより魅力的にしているのが、映画の舞台となったロサンゼルスの街です。映...


エンターテインメント ブログランキングへ