金正男氏暗殺事件に対する海外の反応『笑う暗殺者』とは?

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(ジョンナム)氏が暗殺された事件は、マレーシアのクアラルンプール国際空港の監視カメラに映っていた犯人と思われる人物の映像が公開されたこともあり、海外でも大きく報道されています。

『笑う暗殺者』

犯人の一人とされるこちらの女性の写真が話題になっています。Tシャツの柄「LOL」は英語圏のネット用語で「Laugh out Loud」、つまり「大爆笑」を意味します。なお、この後引用する読者コメントには、映像に映っている人物が男性なのでは?というコメントが複数ありました。

それでは、ここからはイギリスの新聞「Daily Mirror」オンライン版のコメント欄から抜粋します。

「大柄な女性」の写真ってことだけど、女装した男だったのでは。

■ 昔懐かしの手口だな。傘の先端に毒を仕込んだ時代のようだ。

■ 犯人の女性は死んでいるだろう。金正恩は締まりのない終わり方(「LOL」Tシャツのこと?)が嫌いだろう。

■ スパイ読本のようだ。暗殺者はLOLの意味を「League OF Legend」(オンラインゲームのタイトル)と勘違いしたのか?

■ 俺の弟って悪い奴じゃないよな、結局のところ。

■ 金正恩が報いを受ける日を待つよ。いつか必ず報いを受ける。

■ 昔は普通に幸せそうな家族だったんじゃないか。

■ まあ、北朝鮮で誰もあの小太りの愚か者を何とかしないなら、いつまでもこういうことが続くのさ。もうほかの国にかかっているな。

  • ■ 中国が何とかするさ。

■ (暗殺。)それであの太った男の順番はいつになるんだ?

■ 金正恩はほんとに狂っているな。どうしてだれも抗議しないのだろうか?

■ 北朝鮮はどうしようもない国だ。貧しくて援助を受けながらミサイルを発射しやがる。良いことを教えるよ。奴らに援助しないことだ。

■ なんて映りの悪い監視カメラなんだ。これじゃあ人の識別なんてできっこないだろう。

■ 金正恩は自分の叔父さんを犬に襲わせたんだろ?なんて奴なんだ。狂っているとしか言いようがない。もし自分がこの家族のメンバーだったら生きた心地がしないだろう。奴と一緒に暗殺されかねないんだから。

■ まるでボンド映画(007)のようだ。

■ 最初は犯人は女性だと思ったけど、やはり男なのでは。

■ 生命の危機を味合わせるなんて方法は長続きしないさ。国のトップの連中だっていつ殺されるかわからないのに幸せなわけがない。

(翻訳引用:Daily Mail Online)

まとめ

冒頭のCNNの報道に対するYouTubeコメント欄の反応もそうですが、今回暗殺されたのが金正恩だと勘違いした人が少なからずいたようです。(「フェイクニュース」と勘違いした人もいたようです。)

イギリスの新聞のオンライン版は各紙ともかなり詳細に事件を伝えていました。読者の反応を見ると、北朝鮮の異常さに言及しているコメントが多い一方で、なぜ国民が反乱を起こさないのかという疑問も聞かれました。イギリスを含む欧米と日本では北朝鮮に関する報道の量が違うのでこうした楽観的ともいえる反応があるのかもしれません。

ただ、見方を変えれば、抑圧的な政府はいつか必ず国民の手で打倒されるだろうという考え方は、歴史の趨勢を踏まえた極めて常識的なものと言えるかもしれません。


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