留学生活をより安全なものにするために最も大切な事は情報収集です。留学先の選定から留学先での日常生活にいたるまで、適切に情報を収集することで留学期間中の安全性を高めることができるはずです。
Contents
留学に出発する前
安全情報は留学先選びの大切な判断基準
留学先を選ぶ際には、カリキュラムの内容、学費や生活費などの情報に加えて、現地の安全性に関する情報を判断材料に加えるべきです。日本の教育機関や留学エージェント、あるいは旅行代理店を通して留学する場合も、油断は禁物です。それらの機関は、学生ビザ取得手続きや入学手続きに関する情報はともかく、安全管理に関する情報を把握しているとは限りません。
『留学期間中の安全確保は自己責任が原則』とは言え、教育機関や留学エージェント、あるいは旅行代理店が主催運営する留学プログラムについては、それぞれの団体に運営管理責任があります。留学先を決める際には、安全管理について納得が得られる対応が期待できるか慎重に見極めましょう。
ちなみに、先ほど挙げた3つの機関を危機管理能力が高いほうから並べると、旅行代理店>>>留学エージェント>>>>>>教育機関(大学)、の順になると思います。(あくまでも個人的な見解です。)
自分で情報収集する際の情報源について
次に教育機関、留学エージェント、あるいは旅行代理店に頼らずに自分で安全情報を集める方法をご紹介します。
留学先のWEBサイトを利用する
留学先のWEBサイトを確認する際は”campus safety ”をキーワードに情報を検索します。欧米の場合、多くの大学・短大が以下のサービスを提供しています。希望する留学先でそうしたサービスが提供されているか確認しておきましょう。
- 24時間の緊急連絡サービス 24-hour emergency telephone / alarm services
- 24時間の警官による構内パトロールの有無 24-hour patrols by trained officers
- 学生の自主パトロール Students patrols
- 深夜の送迎サービス Late-night transport / escort services
- 寮のオートロックシステム Electronically-operated dormitory entrances
(例:シカゴ大学のWEBサイト「セイフティ・セキュリティ」ページ)
また、”annual safety report”で検索するとキャンパス内の治安に関する年次報告書が入手できると思います。通常こうしたレポートには、学生寮を含むキャンパス内で発生した犯罪、事件、事故の記録が過去3年から5年に渡り掲載されています。
(例:ペンシルベニア大学の2015年度キャンパス・セキュリティ年次報告書)
大学情報/レビューサイトを利用する
大学情報/レビューサイトを利用すれば、データベースに登録がある大学や短大の情報を効率よく確認できます。サイトによっては複数の教育機関を横断的に比較できるので便利です。
掲載されている情報は各サイトによって異なります。例えば安全情報については、安全管理面のサービスの有無や学生のアンケート結果(キャンパス内で危険を感じた経験の有無など)が掲載されているところもあります。
Peterson’s
College Navigator
Uni.Go
留学生活が始まった後
外務省海外安全情報アプリ「旅レジ」を利用する
外務省の海外安全情報アプリ「旅レジ」を使えば、誰でも簡単に地域ごとの安全情報を入手できます。現地のニュースメディアでは報道しない日本人向けの情報(例えば、お祭り等のローカルイベントが行われる際の注意事項など、地元の人にとっては常識となっていること)をきめ細かくカバーしているのでとても参考になります。
<「たびレジ」とは> 外務省海外旅行登録「たびレジ」(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )は,平成26年7月から開始したサービスで,海外渡航時に,渡航先やメールアドレスを登録すると,渡航先の最新の海外安全情報や緊急事態が起こった際にはその概要等をメールで受け取ることができます。加えて大規模な事件・事故,災害等が発生した際には,登録された情報をもとに外務省が安否確認を行い,必要であれば支援を行います。
また,海外渡航の予定がない場合でも,メールアドレス(複数アドレス登録可能)と情報が欲しい国・地域(複数指定可能)を登録するだけの簡易登録をご利用いただけます。(引用元:外務省WEBサイト生活安全情報ページ)
留学先教育機関のメール・サービスを利用する
キャンパス内で事件・事故が発生した場合に警報が一斉メール送信されるサービスです。北米のほとんどの大学はこうしたサービスを提供しています。利用方法については入学後のオリエンテーションや大学の事務所で確認しましょう。
受け入れ先の学生が運営する情報メディアを利用する
受け入れ先の教育機関の学生が大学新聞を発行している場合は、定期的に目を通すことをお勧めします。キャンパス内で起こった事件・事故の情報が提供されている場合があります。
(例:ボストン大学の学生新聞)
まとめ
いかがでしたか?留学で何よりも大切なことは、無事に帰国することです。世界で最も安全な国のひとつに暮らしている私たち日本人は、用心すぎるくらいに用心してちょうど良いのです。情報は荷物になりません。しっかり準備しましょう。