イギリス外務省のWEBサイトに掲載されている旅行者向けの世界各国安全情報には、各国別にテロのリスクに関する情報も含まれています。今回はそれらの情報をベースに作成されたテロの危険度の高い国々のリストをご紹介します。
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英国政府の国際テロリズム対策はMI5が担当
イギリス政府には国内治安維持を担当する情報局保安部MI5と、国外での情報活動を担当する映画「007」シリーズでおなじみの情報局秘密情報部MI6が組織されていますが、テロ対策はMI5に帰属する専門組織・統合テロリズム分析センター(Joint Terrorism Analysis Centre; JTAC) が担当しています。
イギリス外務省がWEB上で公開している旅行者向けの世界各国安全情報に含まれるテロ関連情報もJITACが収集・分析した情報が元になっているとされています。国別の情報量はテロの危険度に比例しており、過去に発生した事件の概要のほかに、少しでもテロに巻き込まれるリスクを低下させるための注意事項が記載されています。
日本の外務省もWEB上で海外安全情報を公開していますが、イギリス外務省が提供する情報は、きめ細かさと情報量の面で日本の外務省の情報を圧倒しています。ただ、ご自身で海外安全情報を参照される際は、日本の外務省の情報を必ず併用するようにしてください。
MI5の情報に基づくテロの危険度マップ
イギリス外務省では、各国別のテロリズム発生リスクを、低レベルの危険度(LOW THREAT)、潜在的な危険度(UNDERLYING THREAT)、一般的な危険度(GENERAL THREAT)、高いレベルの危険度(HIGH THREAT)の4段階で評価しています。
それらのリスク評価を反映した世界地図がこちらです。(2016年12月の情報)
「高いレベルの危険度(HIGH THREAT)」に指定されている国々が想像以上に多いことに驚かされます。
中東と北アフリカ諸国など従来から治安状況が悪い地域に加え、フランス、ベルギー、ドイツなど近年テロの被害にみまわれた国々を含めたヨーロッパ諸国、フィリピン、インドネシア、マレーシアを含む東南アジア諸国、そしてオーストラリアも含まれています。
MI5がオーストラリアのテロ危険度を高く設定する理由
旅行先や留学先として日本人にも人気が高いオーストラリアの危険度が高く設定されている理由ですが、イギリス外務省のWEBサイトの情報によると、オーストラリア政府の評価に基づくものとされています。(背景にはイギリス連邦国家間での情報共有があるようです。)
テロの発生リスクを6段階で評価しているオーストラリア政府が2015年11月に評価を下から2番目の「可能性あり(Possible)」から一段階上げ、3番目の「恐らく起こるだろう(Probable)」に変更したこと、また、2016年の12月23日にビクトリア州警察がメルボルンを標的としたテロを計画していた容疑で7名を逮捕したことが根拠になっているようです。
MI5が認定したテロ発生危険度が高い47か国のリスト
MI5が「高いレベルの危険度(HIGH THREAT)」に指定しているのは次の47か国です。(アルファベット順。2016年12月の情報)
- アフガニスタン Afghanistan
- アルジェリア Algeria
- オーストラリア Australia
- バーレーン Bahrain
- バングラディシュ Bangladesh
- ベルギー Belgium
- ブルキナファソ Burkina Faso
- ミャンマー Burma (Myanmar)
- カメルーン Cameroon
- チャド Chad
- コロンビア Colombia
- エジプト Egypt
- エチオピア Ethiopia
- フランス France
- ドイツ Germany
- インド India
- インドネシア Indonesia
- イラク Iraq
- イスラエル Israel
- アイボリーコースト Ivory Coast
- ヨルダン Jordan
- ケニア Kenya
- クウェート Kuwait
- レバノン Lebanon
- リビア Libya
- マレーシア Malaysia
- マリ Mali
- モーリタニア Mauritania
- モロッコ Morocco
- ニジェール Niger
- ナイジェリア Nigeria
- パキスタン Pakistan
- パレスチナ自治区 Palestinian territories
- フィリピン Philippines
- ロシア Russia
- サウジアラビア Saudi Arabia
- セネガル Senegal
- ソマリア Somalia
- ソマリランド Somaliland (autonomous region of Somalia)
- スペイン Spain
- シリア Syria
- タイ Thailand
- チュニジア Tunisia
- トルコ Turkey
- アラブ首長国連邦 UAE
- 西サハラ Western Sahara
- イエメン Yemen
厳密に言うと、危険度が高いとされている国でも地域や都市によってリスクが異なります。地域や都市別の安全情報を確認する際には、日本の外務省の海外安全情報が便利です。
まとめ
2016年は中東に加えヨーロッパでもテロが頻発しました。残念ながら、2017年もテロのリスクが低下する要素は何ひとつありません。旅行や留学を計画されている皆さんは常に最新の安全情報を入手するように心がけていただけたらと思います。
また今回はイギリスの外務省の安全情報をご紹介しましたが、これらを日本の外務省が提供する情報と併用することでより安全性を高めることができると思います。外務省のWEBサイトの海外安全情報や情報入手のためのアプリ「旅レジ」を活用してください。なお、留学される方は下のリンク先にある記事も合わせてご参考ください。
コメント
テロの定義にもよるが、世界一治安の悪く危険なコンゴやアンゴラなど中央アフリカが、黄色w
女性が見つかれば、老婆だろうが赤子だろうが強姦殺人してしまう地域がスルーされてるw
外国人男性が見つかれば、とりあえず殺して強盗する地域がスルーされてるw
これっぽっちも、あてにならねえw