ドナルド・トランプ大統領誕生で、アメリカのニュース・メディアが受けた衝撃

ドナルド・トランプ新大統領が最初に対決する相手とは?

日本経済への影響もさることながら、ドナルド・トランプ大統領誕生によりまず最初に注目されるのが、ドナルド・トランプとアメリカのニュースメディアの対決の行方でしょう。

とにかく今回の大統領選では、ドナルド・トランプに対するニュースメディア、特に左派系のCNNの攻撃姿勢には目に余るものがありました。もっともその原因の多くはドナルド・トランプの言動にあったのですが、たとえそうであったとしても、ニュースメディアとしての公平性が失われていたことは否定し難いと思います。

トランプ封じにかけるニュースメディアの執念

出馬表明以降、長きに渡り泡沫候補扱いされていたドナルド・トランプに対するマスメディアの攻撃が徐々に激しくなり始めたのは、7月の共和党大会で候補指名が確定してからでした。

ただ世論調査では、ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプに対して常に一定のリードを保っていたこともあり、また、9月末に行われた第1回目の候補者討論会でも、ヒラリー・クリントンが討論会終了後の世論調査でドナルド・トランプをリードしたことで、マスメディアのドナルド・トランプに対する警戒心はさほど高まらなかったと思います。

ニュースメディのトランプに対する攻撃

マスメディアとドナルド・トランプの間の緊迫感が突然高まったのが、10月の第2回目の候補者演説会直前に10年前から30年前に起こったとされる一連のセクハラ疑惑が次々と持ち上がった時でした。何しろ2日間で4人の告発者が現れたのです。

たとえこれが偶然だったとしても、タイミングを合わせたかのように被害者が次々にテレビカメラの前に登場すれば、ただでさえ陰謀説好きなアメリカ人がドナルド・トランプの主張する”Rigged System”、つまり「不正に操作されたシステム」について信じてしまったとしても無理もないでしょう。

それにしてもこの時のマスメディアの報道姿勢には、絶対悪ドナルド・トランプの大統領就任の可能性を根絶しようとする執念のようなものさえ感じました。

その後、最後のとどめを刺すかのように、11年前にひそかに録音されていたドナルド・トランプの猥談、いわゆる「ロッカー・ルーム・トーク」が暴露されたのですが、その時点で、CNNを含むすべてのケーブルニュース局がドナルド・トランプの敗北を確信したかのような報道内容になったと記憶しています。

そして大統領選挙のわずか2日前に、ヒラリー・クリントンのメール問題でFBIが2度目の「白判定」をした時などは、CNNの看板キャスター、アンダーソン・クーパーがトランプ陣営の辣腕女性広報担当に対して、まるで鬼の首を採ったかのような態度で相手の話を片っ端から遮りながら攻撃を続ける様子を見て、中立性のかけらも感じられないなとあきれてしまいました。

トランプ陣営広報担当者の悔し涙?

そんないきさつもあったからだと思いますが、昨日、トランプ勝利が確定した後にCNNに出演していたトランプ陣営の広報担当者のコメントは印象に残りました。彼の発言は以下のような内容だったと思います。

「ヒラリー陣営やメディアはトランプが負けた場合は、分断された国民の間の融和を図るべきだとさんざん言っていたが、ヒラリーが負けた今、だれも同じことを彼女に言わないのはおかしい。もしトランプが負けていたらこうはいかなかっはずだ」

敗北した場合は融和を拒むかのような発言を繰り返したトランプにはあきれたのは確かですが、このトランプ陣営広報担当者のの悔しさも理解できる気がしました。とにかく、ドナルド・トランプが負けると信じていた左派系ニュース・メディアにとって、2016年の11月9日は悪夢のような一日だったに違いありません。

スポンサーリンク
336X280
336X280

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

関連記事広告